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05/12 (金)

NOH

今、学会を聴講しに、奈良に来ています。

なんと運のいいことに、昨日、今日と年に一度の興福寺の薪能が奉納されていました。もちろん、行ってきました。yassie が羨ましがりそうなネタですね。
先週は3日間で6つのコンサートに行き、今週は2日間で4つの能と2つの狂言を観る。こう書いてみると贅沢な5月です。

せっかくなのできちんと書き留めておきます。

奈良市指定文化財 薪御能

【一日目 南大門の儀 (雨天の為於奈良県文化会館<元興福寺境内>)】
□お茶
お菓子と抹茶と煎茶を頂きました。担当のおば様がお茶両方出してくれました。「休憩時間じゃしないけど、今はすいてるからね。」
煎茶、こんな美味しい玉露は飲んだことがない。まさに甘露。びっくりしました。30℃で抽出するのがコツだそうで。2煎目は少し渋みが。この年で玉露の味を知るとは。やってみたい。

■宝生流能 杜若(かきつばた)
[シテ 杜若の花の精] 辰巳 満次郎
[ワキ 旅の僧] 福王 和幸
[お話] 僧たちが杜若を眺めていると花の精が登場して、藤原業平(モテモテ平安貴族)の形見を手に舞う、というお話。ほとんどが舞。
[感想] 前日仕事で3時間睡眠だったためか、花の精の舞で見事に術中に落ちました。

■大蔵流狂言 土筆(つくづくし)
[男 甲] 茂山 千五郎
[男 乙] 茂山 正邦
[お話] お散歩中に土筆を見て甲が和歌を詠んだがちょっと間違い、今度は芍薬を観て乙が和歌を詠んだがちょっと間違い、お互いに笑いものにして喧嘩になって相撲を取って若い方が勝って笑いながら去る、という、まあ、どうでもいい小話。
[感想] 笑いました。くんだりくんだり・・・ははははは。しゃくやくしゃくやく・・・ははははは。駄洒落です。滑稽を全身で表現しています。プロだ。

■金剛流能 小鍛冶(こかじ)
[前シテ 童子][後シテ 霊狐] 金剛 永謹
[ワキ 小鍛冶宗近] 福王 茂十郎
[ワキツレ 勅使] 福王 知登
[アイ 末社の神] 茂山 茂
[お話] 勅命で刀を作るように言われ、頭を抱える宗近。そこに童子が現れて稲荷へ行け、と。行くと霊狐が登場!一緒に刀を鍛えて、見事な刀ができあがり!一件落着です。
[感想] アイというのは、狂言師が演じるんですね。知らなかったです。アイのセリフだけは急にわかりやすい。貴族系の「〜候えば」とか、和歌の引用を駆使したセリフは外国語のようです。霊狐が刀を鍛える様はとてもかっこいい。そういや、春日大社の周りにたくさん宗近の刀剣屋があったなあ。

【二日目 南大門の儀 (雨天の為於奈良県文化会館<元興福寺境内>)】
□お茶
お菓子と抹茶と煎茶を頂きました。昨日と同じ担当のおば様がお茶両方出してくれました。「今日も来てくれてありがとうね。」合計5杯も飲んでしまった・・・
今日は煎茶を先に頂いた。やはり、こんな美味しい玉露は飲んだことがない。抹茶の前に飲んだからか、さらに甘露。

■金春流能 班女(はんじょ)
[前シテ 花子][後シテ 狂女] 金春 安明
[ワキ 吉田の少将] 福王 和幸
[ワキツレ 従者] 山本 順三、指吸 亮佑
[アイ 野上の宿の長] 茂山 あきら
[お話] 遊んでばかり(本当は愛する人の形見の扇を見てはため息ついてばかり)ということで遊女が働いていた宿を追い出され、狂女になってしまいます。その愛する人とは吉田の少将。彼が東から帰還して、偶然会うもののお互いに気付かず。狂女の舞をひとしきりした後に扇を見せ合って感動の再会。ハッピーエンド。
[感想] なるほど。前日に続いて「物狂い」のお話。こちらの方が感情移入しやすいので起きてられました。でも舞主体なので少しだけ術中に嵌りました。「狂女、面白き哉、舞え」など、おいおい・・・ってセリフもありましたが。吉田の少将、最初に少し喋り、その後見事に一寸も動かず最後まで座っていました。瞬きをいつしているかわからないのは凄い。鍛錬の賜物です。

■大蔵流狂言 仏師(ぶっし)
[すっぱ] 茂山 忠三郎
[田舎者] 茂山 良暢
[お話] まさに、すっぱ抜く。すっぱとは、詐欺師のようなものです。今回はニセ仏師。仏像を仏師に作って貰いたくて都に出てきた田舎者をだまして、一日で仏像を作ると。で、一日経つと、自分が仏像になっています。最後は見破られて笑いながら「許せ許せ、わはははは」と言って去っていきます。
[感想] 田舎者がどんどん怒っていく様が、からかうのって、本当に楽しいよね!という雰囲気を醸し出していていいものです。2人とももう少し滑稽な方が良かったかな。滑稽って難しいんですね。田舎者はまだ若い狂言師でした。

■観世流能 安達原(あだちがはら)
[前シテ 里の女][後シテ 鬼女] 観世 善之
[ワキ 山伏] 中村 彌三郎
[ワキツレ 従者] 喜多 雅人
[アイ 能力(のうりき)] 松本 薫
[お話] 大道具、小道具ありのまさにラストを飾る派手な能。みちのくの安達ヶ原でとっぷりと日が暮れてしまい、一夜の宿を求めると、そこには女が。女が親切に薪を山から持ってきてくれると言って外に出るも、「閨には絶対に入るな!!」と不自然なお願い。山伏と従者は約束を守るものの、能力は気になって眠れず、ついに覗いてしまう。そこには軒の高さまで達する白骨と死骸が!ひえーーと逃げると、それに気付いた鬼が、般若の面で追ってくる。山伏は祈祷で対抗し、長い戦いの末に山伏が勝つ。夜明けと共に鬼は去る。
[感想] 閨を見る直前が、現在でも怖いと思ったくらいだから、昔はもう、最高に怖かったでしょう。般若が登場する時の太鼓がもう激しくて。閨は竹でできた大道具、最初の女が廻す糸車が小道具で、雰囲気を出していました。山伏は数珠をむにゃむにゃするだけで勝っていました。強いね。堪能しました。観世流はわかりやすい、とかあるのでしょうか。セリフが聞き取りやすかったです。

いやあ、堪能。今度は外での薪能を見に来たいと思いました。いい文化です。
明日は雨ということですが、雨もまた古都には似合うのではないでしょうか。

いいな〜。雅楽って神秘的で素敵だよね〜。

みかちゃん - 05/14 (日) 09:43:53

薪能って、能や狂言をたっくさんやるんだね、知らなかった。今度はやはり外で!
私は文楽しか行ったことなくて、能・狂言はたまにテレビで見るだけ。それも最後まで見たことはないです^^;日本人だし、一度は見に行ってみたいんだけどね。歌舞伎も!

kaori - 05/14 (日) 13:50:10

贅沢な2日間ですね!うらやましいです。
一応「能」で卒論を書いたのでコメントしてみます…。
観世流がわかりやすいというのは正直聞いたことはないのですが、能役者によって分かりやすかったりそうじゃなかったりしますよ〜。
舞や謡の得手不得手がそれぞれの役者さんにあって、よく見てるとおもしろいです。
和風オペラと考えれば分かりやすいかもです。
(ただ、囃子に指揮者がいないので、小鼓と大鼓がテンポの主導権争いをすることもあるらしい)
奥が深いですね…。私は卒論を書いて、奥が深いということしか分かりませんでした…。

>kaoriさん
国立能楽堂だと安く見れますよ!
今度一緒に行きましょう(^o^)

izumi - 05/15 (月) 00:20:14

>みかちゃん
能は雅楽じゃないよ〜
see http://homepage3.nifty.com/...

>kaori
僕は文楽は見たことないです。どこで見られたんですか?
テレビだと、最後まで見る前に落ちるような気がします。特に、日曜芸能とかだと夜中だし。ええ、ぜひ外で見たいです〜

>izumi
おお!詳しい人がいた!コメントありがとうございます。
わかりやすいのが、果たしてあの言葉にとっていいことなのかはわかりません。少なくとも、狂言は室町ことばであり、わかりやすかったです。
太鼓と小鼓については、1日目と2日目で人が違い、確かに主導権の握り方は違いました。2日目は太鼓の人がいろんなところに視線を飛ばしていて、ああ、気を使っているなあ!と思いましたよ。
興福寺の薪能、昔は7日間連続で行なわれたそうです。皆好きだったんですねえ・・・
また教えて下さいね。
実は、学会のあった奈良新公会堂にも本物の能楽堂がありました。キー・ノート・セッションだけは能楽堂でパワーポイント写してました。面白かったです。
国立能楽堂、一度だけ行ったことがあります。他に東京で常設の能楽堂はあるんでしょうか。調べろと。

kempe - 05/15 (月) 01:44:47

喜びましたv
私の大好きなシゲヤ〜マ尽くしじゃないですか。いいですね〜薪能は幻想的でいいですよね。
東京の常設能楽堂ですか、水道橋の宝生能楽堂、渋谷の観世能楽堂にセルリアン能楽堂、神楽坂の矢来能楽堂、銀座の銀座能楽堂、中野の梅若能楽学院会館、いっぱいありますよ。各流派の能楽師がホームグラウンドとして持っている場合もあるので、小さいのはもっといっぱいありそうです。
能楽囃子の場合、太鼓がいなければ大鼓が、太鼓が入れば太鼓がコンマス的存在になると聞いたことがあります。
あと、奈良は昔から無料で見られる奉納の能楽とかそれ以外の伝統芸能が盛んで、金を取って公演をしても客が集まらないんだとか。

yassie - 05/15 (月) 13:00:36

>yassie
来た〜yassieだ!
シゲヤ〜マはとても滑稽でした。良き哉良き哉。
なるほど、能楽堂は色々あるんですね。近いうちにどれかに行ってみようと思います。お勧めがあれば教えてください。
ちなみに、今回の薪能は有料でした。お茶券つきで、1日¥4000。安くはないと思います。妥当かと。無料ならそれはステキ!

kempe - 05/17 (水) 00:55:21

文楽は、国立劇場で見ました。複数の演目をやるので、トータルで3〜4時間かかったけど面白かった!いろいろ珍しくて、キョロキョロしちゃいました。
>izumi
絶対行く〜!!今度、是非ご一緒させてネ!

kaori - 05/18 (木) 23:10:24

お久しぶりでございます(笑)
能狂言!いいですねぇ。
いや、本当に贅沢な日々ですね☆
私もいつか観に行ってみたいです。
古典芸能好きです♪古に思いを馳せるのも。

manna - 05/20 (土) 08:17:38